玄米は栄養バランスが優れており、栄養価も白米より高いとされています。

 しかし玄米に含まれる「アブシジン酸(ABA)」は細胞内のミトコンドリアの毒になるため、玄米を食べる時はこのアブシジン酸を無毒化して食べる必要があると言われています。

 もし無毒化しないと細胞内のミトコンドリアの機能が弱まり、その働きが低下してしまうとされているのです。

 ちなみに細胞内のミトコンドリアは人間のありとあらゆる生命活動に必要な「ATP」と呼ばれるエネルギー通貨を必要な分だけ生み出しており、細胞の新陳代謝やエネルギー代謝にも深く関わってくるため、ミトコンドリアの働きがアブシジン酸によって低下してしまえば、そのぶん体調不良に陥ったり、様々な病気の発症の原因になっしまったりする可能性が否めません。

 しかし、アブシジン酸(ABA)のために玄米を食べないようにする必要はなく、このアブシジン酸(ABA)を取り除く方法が三つ存在しています。それは以下の通りです。

  1. 12時間以上の浸水

  2. 遠赤焙煎(ロースト)かフライパンの空炒り

  3. 発酵
        (参考 鶴見隆史『「酵素」の謎』) 

 『「酵素」の謎』の著者である鶴見隆史氏は玄米から完全にアブシジン酸を取り除くには「12時間以上の浸水」が必要だと述べています。「遠赤焙煎」や「発酵」でも減らせるそうなのですが、「12時間以上の浸水」をしないと玄米に関してはアブシジン酸は残ってしまうそうです。

 もしアブシジン酸のミトコンドリアに対する影響が気になる方は12時間以上の浸水を行ってから玄米を炊いたほうが安全だと思われます。

 また、遠赤焙煎(ロースト)することでアブシジン酸を無毒化したものとして、玄米リブレフラワーがあります。